■地方という選択
過日、田舎に帰省したとき、たまたま不動産屋さんの前を通って、高層マンションの価格を見て驚いた。
ゲゲッ~ 思ったより安くない~ 札幌駅前のタワー、やるなぁ!
土地の値段が安いのに~~($・・)/~~~。需給か?
ITや設計業務のテレワークが市民権を得た、新型コロナ感染での労務環境の大変化だ。
わが社もご多分にもれず。設計支援業務は大宮支店を閉鎖、全担当者テレワークで業務支障のない生産性を維持できている。同じく、ITの募集を全国規模でテレワーク採用に切り替えた。ITは完全にテレワーク主体となりつつある。社員はどんどん増えているが、事務所は閑散(笑)。営業強化が課題に(笑)。
さて、表題の「地方という選択」の背景だ。
地方の方が豊か?? 「豊かさ」このキーワード。
いくら、物価が安くても、給与水準がそれ以上に低いイメージがあった地方。建設費とて地域価格があり、この地域価格をもとにシステムではマスタを切り替えていた。地方は人件費が安いとされていたわけだ。都会は土地も家賃も生活費・物価も移動もなにもかも高い。同じ工事なら、10-15%ぐらい高い設定だったと記憶する。何もかも高いから、都会は給与が高くて当たり前。この構図だ。
わが社の場合、現在、東京のIT業務を各地方のテレワーク社員がセキュアなネットワーク環境をもとに実施している。海外とのやりとりも多くある。
経済誌を読むと物価は地方も東京も変わらなくなっている(物価が安いから地方との論理は破綻)、給与水準は地方が依然低い、このようなトーン、だから、東京が良いとの論旨展開。
が、私の考えは違う。
ものさしを多軸で考えて、【食、医療、教育、自然、職業、文化、給与、住居……】
こう軸を設定したとき、標準的な状況をAとして、個人の価値観をBとする。
食:地方は地産地消で新鮮だ。東京はお金を出せば全国の新鮮な素材が手に入る、流通革命が背景だ。資金多:東京>地方 資金少:東京<地方
医療:東京>地方 のイメージ。もちろん、地方にも名医はいる。重要なことは主治医のレベルかなぁ~
教育:東京>地方 だが、トップレベルは変わらない:東京=地方(オンライン)
自然:地方>東京 豊かな自然、新鮮で美味しい空気、星空
職業:東京=地方 テレワークでの選択肢拡大
文化:東京>地方 文化施設、芸能ふれ合いは東京だ。
給与:東京=地方(テレワーク:弊社は同じ水準)
住居:東京<地方 駅傍以外は土地が安いため、マイホームローン負担が軽減される。
このような軸の構造と考える。 どうだ?
Aが同じで、B(価値観、生き方)が違えば、Bを優先させる。
自然と住居に重みを置くと地方、医療や文化に重みを置くと東京。
給与水準や職業選択で東京を語る時代は終焉。移動が容易になったことある。
ちなみに、最近のわが社の採用状況は全国テレワーク採用がすっかり定着してきた。
東京クライアント、ジョブ。給与は東京と同じ、こうなる。
この進展はクライアントとの信頼関係も大切。 横浜、埼玉、山梨、長野、大阪、福岡、北海道と採用が進んでいる。
あらためて、二次元のWeb打ち合わせと三次元の対面打ち合わせの違いは何か?
空気を読むという所作以外は同じであり、無駄な移動時間がWebにはない。
地方が貧困にみられた時代は終焉しつつある。相互理解の深さは対面が優れているので、年に何回か対面懇親は必須である。
テレワーク時代、「豊かさ」をベースに地方を見直してみたい。
法的にも地方支援をネットワークやテレワーク環境をベースに検討すべきと行政には言いたい。