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■家具事業

 

家具事業の失敗。これの原因は調査不足だった。なぜ? 後で考えると、なぜ? 事前に判別できなかったのか、情けない限りだった。

 

国内で販売されているイタリア(海外(ドイツやイギリスなど))家具を調査していて、直接代理店になったらどうなるか?

この実験をしていた時期があった。国内での販売価格が240万円のイタリアのソファを自分自身で輸入してみると、92万円だった。

 

これはいけるかなぁ……。

 

そう思い、高級家具のポルトローナ・フラウ社の家具を調査。このメーカーはフェラーリの椅子や国際的に有名な劇場など世界的に認知の高いメーカーである。

グループとしても、カッシーナやキッチンメーカーなど複数の子会社を保有するイタリア老舗家具メーカーである。

 

その名のとおり、「肘掛椅子」で宮廷などの出入り業者となっていた歴史・風格がある。

ミラノサローネの商談ルームなどでご挨拶した複数の家具メーカーのショールームや工場を見学し、同時に日本や中国でどう取り扱っているのか、いくらで誰に販売しているのか、流通はどうか、通関はどうか、このような調査を実施、実験的に自分で輸入を試みたわけである。

 

ところが、いざ日本に運んでみると、自分の家の玄関が通過できない。一番小さなソファを入れたつもりだったのに・・・。青ざめた。戸建の親子扉の玄関ドアでこれだから、マンションは無理だ。折角、リーススキームで検討を深めていたが、実験段階で挫折。国内の正規代理店になっている会社が倒産や買収されている理由が分かった。価格の問題というより、マーケットの狭さだ。リテールになっていない。ホテルロビーやマンションロビーなど、法人向けじゃないと販売が成立しない。

 

人間のサイズ、スケール。

住宅のサイズ、スケール。

文化のモジュール。ものさし、グリッド・・・。

サッカーやバスケの国際試合で各国の平均身長が表示されるが、これだ。日本人は平均小さい、家も寸、尺モジュール。……。

 

リーススキームで高級家具を月額利用料で味わう、このキャッチが崩れた。

イタリアに足を運んだ想い出と家にイタリアで最も小さいなサイズだが、サッシ窓から強引に入れた少し大きめのソファが残った(笑)。

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