■旅
「旅」と旅行は違う。
「旅」はその日その時の状況で足が北にも東にも向かう。あてなどない。
旅行はスケジュール化されている行動だ。
「旅」には感覚が必要だ。
それだけに新しい発見が必ずある。
時間に制約される旅程は観ることが目的で感じることが目的になっていない。
観る満足と感じ取る満足は違うものだ。
観て感じるのは、対象がはっきりしているが、観ずに感じるのは、対象そのものを自分の世界から生み出すから魅力が高い。
対象が空気だと考えると分かりやすい。
せせらぎの音かもしれない。目映い光かもしれない。プーンと鼻を突く匂いかもしれない。
……
JAZZの魅力は「旅」に近いところがある。
ボサノバやジャズボーカリストからの葉書を手にとり、そんな感想をもった。
旅の先は「武蔵野倶楽部」(笑)!
そうか、芭蕉の「情緒」、「人生の旅」は心の通いの探索か……。 そうか。