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■のれん代

 

昔、痛い目にあった科目である。

 

ある企業の財務評価で「のれん代」の大きな金額に驚いた。

この会社は「国際会計基準(IFRS)」を採用しているので、償却しなくてよいことになる。「日本の会計基準(J-GAAP)」では償却対象である。

償却期間も20年より、短いことになる。

 

そもそも、のれん代とは、M&Aで会社を取得する際に対象となる企業の自己資本額とM&Aで提示した金額の「差額」を意味する。

子会社化(M&A)にするとき、国税庁が示す清算価値に対し、付加価値部分(ブランド)を積み増し、多額の資金を投じたことになる。

 

つまり、ここで言う「差額」は、無形資産部分のノウハウや人材や顧客リストなどである。

償却をしないにしても、その投資効果がない場合、減損会計の可能性を残しているように思える。

大分前だが、妙に、上値を取れずに売手圧力がかかったことを思い出す。

効果のない投資が税務的にひっかかるわけだ。で、私が痛い目にあったのは、それが原因で倒産した会社があった。

 

さて、財務諸表を詳細にみるようになったのは、

大竹慎一氏の書籍を読み漁ったころからだ。

分析型のリサーチである。自分の性格に合っていると思ったからだ。

企業経営が堅実になっている背景でもある。

 

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