■期初に思う

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■第12期のスタートにあたり

 

この時期は何かと慌ただしい。決算数字を確認して、その実績から中期経営計画の見直しを図り、次の一年と中期の方針(施策)を検討(見直す)するからである。

ビジネスモデルは流転する。社会の変化に応じてモデルをチェンジさせていかねばならない。変革すること、変わってはいけないことをふるいにかける。

 

人、組織、BS/PL計画数字の根拠(行動とのリンク)、集中すべきことと流してもいいこと。要素別に整理することが何より重要となる。整理は取捨選択。整頓は美しく見せる表現。第11期の施策は的を射ていた。物価高の予想から、処遇改善にポイントを置いた。賞与の平均支給月数を上げ、テレワーク手当を制度化した。このテレワークは意外に経営に大きな影響を及ぼした。

大宮支店(設計支援事業)はテレワーク型労働で全ての業務が回ることが確認され、閉鎖した。前向きな閉鎖である。場所に依存していた業務が場所から解き放された。同時にオンラインワーク社員として全国でテレワーク社員の募集に踏み切った。これも社会変化の影響である。背景(基盤)となったのはセキュアなネットワーク社会インフラとネット会議アプリの普及である。

 

また、この国の年金不安は拭うことのできない将来不安である。大手企業は厚生年金基金や自社の運用制度があるから中小に比べると安心である。そこで、山椒は小粒でも……の諺ではないが、小さな会社でも手厚い「iDeCo+」の運用(会社支援)に踏み切った。

 

「企業は人なり」 そう考えると、会社制度としての不備や文化としての企業遺伝子(価値)継承という点では、まだまだの状態である。自立した個人。考えて道を切り拓く個人。そして、有機的なつながり。裁量。……。それらの基盤となる戦略実行が出来ていないことを経営者として認識し、少しずつ企業価値(企業ブランド)向上の道を歩んでいきたい。

 

 ◇第12期:新規取り組み方針

  • リノベーション事業の基礎作り(住宅事業)
  • 【住宅AI】テーマ探索から実証(IT事業)

 

第11期の決算書を前にして(第12期の期初にあたり)、そう思う。

 

2022年5月 北上 義一

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