■14期のスタートにあたり
有難いことに14年目に入ることができた。関係者の皆様に感謝をお伝えしたい。
組織力や計画の実現を深耕させるため、以前、良く読んだテーマがある。
【「部分」と「全体」】の考え方だ。
このテーマ設定は、自分自身と部門や会社の在り方、見え方など、相互の有機的な結合体として機能するための基盤・思想を考えてのことだった。
また、自分自身の中においては、意識(全体)と記憶(部分)のアプローチでもあった。
時間というのは、振り返るとアッという間に短縮・凝縮する特性がある。
しかし、大脳皮質上の記憶に欠損はなく、私の記憶は、脳内に生きてきたエピソードを確かに練り込んでいる。
様々な社会課題(とりわけ原子爆弾や核の問題、研究者の政治的な在り方)を考えるチャンスをくれたハイゼンベルグの「部分と全体」。
そして、その当時読破した、全体・秩序を内在、外在、意識、「記憶」で整理したデヴィット・ボームを筆頭にしたニューサイエンス書籍の数々。
個を全とした、部分としての「記憶」の練り込みが扱われていた。
ちょうど、粘度の高いグリース(液状潤滑油)の筒の上部に絵の具を垂らし込み、右回転にゆっくり回転させて、
その絵具がグリースの中に仕舞い込まれ、表面はもとのグリースになった状態から、
左回転でゆっくり回すことで、この絵の具をグリースの上部に再現(表出)することができる。
この状態が「記憶」を呼び戻す行為との記載。
私のなかで、この作業の訓練はある確信となった。
脳内に蓄積された「過去」の記憶の引き出しをある程度、探索可能にしたわけだ。
この所作で亡き父親とキャンプにいき、紫雲丹をとったときの小学生の頃の映像を確認することもできれば、
高校時代の教師が説明している情景を引き出すこともできる。
この「過去」探索は夢であったり、夢想であったりの出来事ともいえる。
このことは、不思議なほど鮮明化された映像であるが、ときにバイアスがかかる。
事実と願望とが交錯したりデフォルメされたりするのだ。
過ぎ去ってみれば、13年の時間も13冊のスケジュール帳を確認するまでもなく、一日一日がしっかり存在し、
そのとき、「いま」であった時間が「過去」になり、その「過去」の行為源泉である価値や思考が「いま」に引き継がれ、経験として「みらい」をスケジュール化している。
今期からの中期三ヵ年計画は、経営の視点から、弊社の基盤になる三年であることは想像に難くない。
では、計画遂行の結果を作る要素は何か?
「過去」のひとコマを連続でコマ送りできるが、「未来」を見るのはかなわない。
果たして、そうだろうか?
有神的であるが、無宗教無派閥の私は、仏前や神前で祈ることはないが、日常の行為そのものが祈りであり、少し先にある日々現象は、その結果であることを知っている。
重要なのは、行為の基盤である価値観や思念の方向性、そして、事業のポイントなる要素変化だ。
たとえば、会員数・購買数・平均単価。このどれにフォーカスしたアクションをとるのか。
たとえば、エンジニアのスキルカウントとエンジニア数。
たとえば、確認申請までの作業生産性とツール……。
このチェックすべき要素が「未来」になる。
14期の目標から、この一年間を着実なものにしたい。
「いま」の積み重ねと伸ばすべき要素にフォーカスして、「未来」を見ていきたい。
