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■雪のイメージ

 

まだ、暑いこの時期に相応しくないテーマかもしれませんが、テレビで「散り椿(岡田准一主演)」を見ていて、降りしきる北陸の【雪】のシーンがいくつかあって、格別に懐かしい【雪】を思いだしながら見ていました。ということで。

 

英国のエリザベス女王の死去にともない、新国王の戴冠式があるのでしょう。大英帝国。

コ・イ・ヌール、ダイヤモンド(光の山)がキラキラと散りばめられた大粒の宝石に飾られた王冠を冠り水晶玉の杓を握りしめた荘厳な新国王の姿が目に浮かびます。

 

このインド、パキスタン、イラン、アフガンなど、大英帝国の権力と欲望の歴史、血塗られたキラキラのダイヤモンドの歴史。同じキラキラでも雪のキラキラは欲望と無縁です。

私のなかの雪は目にする風景すべてが銀色にキラキラと輝く目映いものです。

 

もっとも印象的なのは、大学受験に夜行列車で東京に出てきて(生まれて初めての遠出)、試験を受けた後の長い帰路、青函連絡船から函館本線の列車に乗り継ぎ、トンネルを抜けた瞬間の「雪景色」。生まれたての朝日に輝く新雪でした。

 

「なんと美しいのだろう!」

 

柔らかい朝日の暖色と新雪の純白が樹々の葉や山々全てを光の山に変えてくれます。

 

【雪】というのは不思議です。

日常の【雪】と生活する地域の人々との関係性が【雪】の印象を大きく変えます。

 

大学の美術サークルの部室での出来事です。

新潟県、小千谷市出身の先輩のトラックの後ろの絵、トラックの後ろに【雪】が積もったデザインだったことから、【雪】のイメージカラーについて私と議論になりました。彼は「黒」という。私は前述の感動のこともあって、一番好きなカラーである「ブルー」。

 

後になって、彼の住んでいた地域の湿度たっぷりの重い雪。豪雪に閉ざされた長い冬。

一方で傘もささずにサラサラとした北海道の軽い雪。生活の大変さはあるけど、印象が全く違う。

もちろん、降りしきる雪は、遮音性も高く静かに津々と降るわけです。そのことは、否が応でも周辺の人々の心を内面に向かわせます。だからこそ、心象に響くと思っています。

そんな雪の回顧。

 

心象風景。【雪】。

私にとっては、美しい雪化粧。キラキラと輝くイメージですね~

 

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