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■オフィスの役割

 

働き方がテレワーク主体に変わったということは、必然的に器であるオフィスのあり方も変わることになる。

 

改めてオフィスとは何だったのか? 

 

朝、「行ってきます」と自宅を出る。満員電車に揺られ押しつぶされて、黙々とオフィスに急ぐ。出勤。①打ち合わせ、②作業、③メール、④スケジュール調整、⑤調査や集計などなど。退勤。満員電車に揺られ押しつぶされて息を殺して、夜、「ただいま」と自宅に帰る。

 

この代表的な業務①~⑤、場所に依存する業務はない。問題は自宅の仕事環境である。ネットの性能、セキュア度、打ち合わせなどのアプリ、家族の状況など。

 

場所については、必ずしも、特定固定される必然性はない。それぞれの自宅の執務環境(小さな子供がいるとか、……)次第だ。

 

だが、面とヒトと向かう意味も少なからずある。

 

帰属性、対面意義……。生身で3次元対面による会話、人間性……。空気を読む力。ここがネットでは補完できない要素である。長いこと、他の社員に会わないとどうなるのだろう? 未知の部分もある。

 

さて、こうした背景があって、固定費であるオフィスの縮小や廃止をする企業もある。そこで、たしかに閑散としたオフィスにおいて、固定デスクは不要だ。個人個人のマイデスク、

マイチェアー、マイフォーンの時代は終わった。もちろん、特定業務の社員は毎日オフィスでしかできない事もあり、その方々は固定デスクチェアーが良いだろう。

 

その他の業務の部分で「オフィスは 集会所」、こう位置付けてみたい。

目的によって、「オッ、元気だった?」と、日替わりで集まる。

 

「オフィスはWeb会議センター」、少し質の良い印刷をしなくてはならない。資料フォルダをクラウドからまとめてプレゼン資料にしなくてはならない、などなど。

 

「オフィスはCafé BAR」、ゆったりとコミュニケーションを図って、組織の運営について議論し、寛ぐ。「オフィスは図書館」……。

 

さて、固定デスク廃止、大きな丸いテーブルにゆったり座れる空間。横にはソファ。間接照明。プラス個性的な照明。

 

個々人のワゴン。ラックに入った資料保管フォルダ。夕方はCafé BAR。Web会議用のゾーン。アジャイル的な機能空間の組み合わせ。機能別のカラー・コーディネイト。

 

こう展開することで、新しいオフィスのイメージが湧いてくる。

 

適度な「緊張と解放」、「集中と協力」。どこでもワークだからこそ、オープンスペースとしてのオフィス。そこに会社に出ることの意義が存在するはずだ。個人にとって、シェアド・サテライトであり、ジョブ・ハブ(つながり)である。

 

ここまでくると、企業と社員の契約形態も実は変化する。

個人の価値観にフォーカスされる。

それぞれが、「何がしたくて、何ができるか」。責任がついてくる。スキル、興味、実績。

 

そんな、新しい働き方を考えたときのオフィスのあり方、役割を考えた次第。

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